様々なネーミング方法

インスピレーションに比重を置いたネーミング方法

ここでは、先入観的イメージをうまく使ったネーミングをご紹介しようと思います。 インスピレーションを利用したマーケティングはやはり化粧品などの美容関係が目につきます。

化粧品や香水などの小物のネーミングはどれもお洒落で洗練されたネーミングが多く、商品の名前を聞いただけでコマーシャルのBGMや出演しているモデルさんなどが頭に浮かんできます。

例えば、「MAQuillAGE(マキアージュ)」というネーミング。 「MAQuillAGE(マキアージュ)」は業界最王手の資生堂が2005年から展開しているトータルメーキャップブランドです。

かなり、力を入れているみたいで、常に旬のモデルさんや女優さんを使ってマーケティングを展開しています。 一度はTVCMをみたことがあるのではないでしょうか。「マキアージュ」というネーミングはとても洗練された響きでお洒落な印象を受けます。

そこで、意味を調べてみると…「MAQuillAGE」とはフランス語で「メーキャップ」「化粧」という意味です。 確かに商品との関連性のある名前であることに違いありませんが、意味を知っている方は非常に少ないと思います。

ということは、化粧品というカテゴリを認識させることや商品の特徴や使いやすさ重点を置いているネーミングではなく、その名前の響きやイメージを大切にしていることが分ります。

「マキアージュ」という響きが無意識的に「オシャレ」や「洗練されている」といったことを連想させるのです。こういったインスピレーションを刺激するネーミングはなにも化粧品だけではありません。

ハイビジョンテレビの「AQUOS(アクオス)」や「VIERA(ビエラ)」などやPCでは「VAIO(バイオ)」など機能が重視される分野の中でも「フォルムのかっこよさ」などが魅力の一つになっているものは、未来的でかっこいいビジュアルを連想させるネーミングを行っています。

これらは大抵「視覚」や「味覚」「嗅覚」などに訴えかけるものが多いのが特徴です。
こういったものを大切にする分野(服飾関係や飲食関係など)は、理屈よりも最初のインスピレーションがカスタマーの行動を大きく左右します。
ですから、インスピレーションに比重を置いたネーミングを行う場合は、名前に「何を込めるのか」ではなく、「何を連想させるのか」をコンセプトにネーミングを行うと良いでしょう。

セールスアピール型のネーミング方法

インスピレーションのような爆発力はありませんが、しっかり機能特徴がアピールされたネーミングはカスタマーが用途をしっかり把握しやすいという利点があるイメージや先入観に左右されにくいネーミングです。

このネーミング方法はイメージに左右されない機能重視の商品に持ってこいのネーミングです。
一番わかりやすい例は「生活」というキーワードが当てはまるでしょう。

「生活」を営んでいく上でイメージや印象よりも、使いやすさ、機能性などが優先されます。
かつては家電メーカーは洗濯機の名前に「銀河」といったような抽象的な名前をつけていました。

ですが、現在は昔のように洗濯機を「三種の神器」などとは言いません。
すでに生活の一部だからです。

現在のネーミングを見てみましょう。 日立が販売している「湯効利用(ゆうこうりよう)」などはとてもストレートでセールスポイントがしっかりアピールされています。 他にも「風アイロン ビッグドラム」「パワー浸透洗浄 白い約束」などまるでキャッチコピーをそのまま名前にしたようなネーミングで、どういう特徴があって、どういう機能が優れているのかがしっかり伝わってきます。

洗濯機をはじめとする生活家電には抽象的なイメージよりも、しっかり理屈で納得させた方がカスタマーは興味を抱いてくれるのです。

テレビのCMなどを見ていると口紅などはイメージ性を重視し、家電製品はイメージよりも機能性に重点を置いたアピールをしていることがわかります。ネーミングに留まらず、基本的にマーケティングはターゲットを絞ることが大切です。

一気にアレもコレもアピールするのではなくて、特徴という個性で人を集め、それからその他の機能をアピールすることで「こんな機能もあるのか」と畳み掛けるのがマーケティングの王道です。

インスピレーションに訴えかける「イメージ型ネーミング」も「セールスアピール型ネーミング」もその最初の段階のキャッチの部分なのです。

面白いのは、「車」の場合は車種によってネーミングの手法が異なります。
車の特徴は…

  • 燃費やエコが売りの車
  • 広さや空間が自慢の車
  • 走りを追求した車
  • 高級感がある車
  • 若者をターゲットにした車
  • ファミリータイプの車
  • スポーツ色の強い車…etc 

ざっと挙げただけでこれだけあります。
高級車には「マークX」や「レクサス」など「イメージ型ネーミング」寄りのネーミングですが、使いやすさや空間が売りの車は「FIT(フィット)」や「フリード」など、セールスポイントが連想しやすいネーミングもあります。

ネーミングに永遠不動の理論はありません。なぜなら常に時代に影響されてしまうからです。 ただ、逆に言えば時代を映す鏡のようなものともいえます。 マーケティングを視野に入れたネーミングは常に先を見据え行っていかねばなりません。 もし、この拙い理論が良いネーミングの参考になるのであれば幸いです。


※ ネーミングを行う際にオススメの参照サイト

社名、商品名の成功のネーミング四原則